"Kindle Worlds"により、小説はデザインと不可分になった

http://jp.techcrunch.com/2013/05/23/20130522amazon-debuts-kindle-worlds-where-your-gossip-girl-fan-fiction-can-earn-you-cash/

http://japanese.engadget.com/2013/05/22/kindle-worlds/

 

Amaozonが次なる一手を打って来ました。

 

もちろん、これによって多くの野良小説家は希望の光を見いだせるでしょうし、二次創作の観点から見ても、手続き的に大きくハードルが下がりそうなのは見落とせません。結局は著作をどこまで引っ張ってこれるかというところでしょうが、風の谷のナウシカよろしく密林がどんどん我々の街を飲み込んでいくというのもリアリティがあります。

 

しかし、私はこの問題のもっとも重要なポイントはそれとは少し離れたところにあると思います。それは、野良小説のリスト化です。

 

このサービスで最も喜ぶような野良小説家は、おそらくもうすでにどこかしらで小説を公開しているはずです。有料、無料を問わず。

それらに容易にアクセスする環境、つまりそれらのデータベース化がすでに整っていれば、これらのサービスは必要なかったでしょう。もちろん著作権的な問題はありますが、第一義的にそれらが問題になるとは思えません。

つまり、それらをデータベース化し、一元化できるインターフェースこそがKindle Worldsのポイントではないでしょうか。

 

あまりに巨大になったサービスは、そこからむしろ我々の生活を規定していきます。それは、Amazonしかり食べログしかり、Googleしかり。これはインターネットがインフラになったという次のレベルで、それぞれのWebサービス=Webサイトがインフラになりつつあるからこそ起きている現象です。

しかるに、今回のKindle Worldsにおいて注目すべきは、それ自体がインフラになり得るかどうかです。Amazonそれ自体はインフラになっていると言えますが、Kindleという環境それ自体はどうか。

 

インターネット黎明期において、それぞれのlocalが繋がり合う時代は終わりました。それが大量のデータとなって保存され、それを検索できることが覇権をとる時代も終わりつつあります。次の自体は、それを解析して並び直す時代。Amazon的、食べログ的、Google的な見せ方がどのように支持を得ていくのか、そしてこのような流れに小説やその二次創作も巻き込まれていっていくことを今回のKindle Worldsで強く感じます。

 

つまるところ、その並び直しのインターフェース、見せ方のデザインに、勝負がかかっているのです。